自転車旅CAFE

自転車旅を中心とした紀行文、紀行小説

2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

日光市へ - 前日光基幹林道(Aug-2019)

急に決めて南栗橋ゆきの電車に乗った。天気予報の気温を見て涼しげだった嬬恋パノラマラインに行こうかと考えたのだけど、車のあてもなく、かといって鉄道アクセスの大変な場所へ、前夜の準備状況から始発に合わせて起きられる自信もなく、あっさりあきらめ…

避暑あづみの(Aug-2019)

大糸線、信濃大町駅を降りた。午前11時前。 18きっぷだけで来た。東武線最寄駅からじゃ間に合わないから、JR武蔵野線の南越谷駅まで自転車で走ったうえで。そこから輪行。移動に6時間近く費やしたってことだ。 ある意味驚く。ここまで18きっぷで(…

難読地名と国土地理院地図

とにかく地名の読み方は難しい。新宿なんて、「しんじゅく」もあれば「あらじゅく」と読むところもある。「にいじゅく」って読むところも知っている。あるいは濁らずに「しゅく」と読むところだってあるかもしれない。 漢字すら見たことがなく読み方の見当も…

流されるまま日本海へ(Aug-2019)

前夜、ビジネスホテルの狭い部屋でずうっとだらけていた。夕飯に米沢の名物駅弁『牛肉どまん中』を買ってきて、味噌汁代わりにカップラーメンを添えた。ダラダラとローカル局のTVを垂れ流しながらそれらを食べ、終えてひと休みしてから買い出しに出たとき…

お地蔵さんの全容を見にいく(Aug-2019)

おそらく僕が蔵王の地蔵を見たのは、スキーがまだブームと呼ばれていたころだったと思う。冬、お地蔵さんのいる山頂まで行くにはロープウェイに乗らなきゃならず──それ以外に山頂まで行くリフトは今も一本もない──、輸送力の低いこのロープウェイではブーム…

雲のなかと雲のうえと雲海と御釜(Aug-2019)

雲が晴れた。これまで十数メートル先の視界ですらおぼろげだった。車の速度だったなら不安でならないほどの白い世界、それが晴れた。 本当のところは奥羽山脈中覆域を覆っていた厚い雲の上に抜けただけだった。蔵王エコーライン。標高は1,300メートルを…

自転車で挨拶するということ

自転車に乗って、自転車とすれ違うと、挨拶をすることがある。僕はたいてい会釈しこんにちはというか、手を挙げる。極度の人見知りの僕がこういうことをするのだから、知らないうちに体にしみついているのかもしれない。 林道なんか行くと、自転車はおろか、…

ピュアじゃないのかむしろピュアなのか

言い訳ではないのだけどどうも文章が上手く書けなくって。いや言い訳か。ここ向けの記事とほかの文章をひとつずつ、書きかけのテキストをごみ箱に放り込んだ。残念ながらそういうこと。笑うだけ。 書き上げたものがないからログインもしてなかった。こうして…

狙ったように台風が来たりするものだから、ああ

僕は顧客の夏休みに合わせてお休みを取るようにしているので、いわゆるお盆週にまるまる休む今の顧客に合わせて僕も休みを取る。初めは世間一般の人々と同じ時期に休めるってことがうれしかったのだけど、じっさいそのなかに身を置いてみてわかったよ、この…

大谷崩

梅ヶ島温泉の周辺の観光情報を調べていたらたまたま目にした。名前もまったく知らなかった。その名前で検索してみても多くの情報は得られなかった。どこを見ても書いてあることは似たり寄ったりで、どれもこう「ハートに突き刺さる」ようなものは正直なかっ…

高所

なにがしかの強制的な事態じゃない限りみずから望んで行くことは基本的にない。高所。高ければ必ず怖いかというとそうでもなくて、まれに大丈夫なときがある。逆に低ければ平気かというとこれもまた同じで、そうでもないのに恐ろしくて足が出なくなることが…

苔をゆく 群馬・小平座間林道(Jul-2019)

地図で見つけた道だった。そこでは県道なのか市道なのか、林道なのかそれとも登山道なのかわからなかった。わかったのは「こんなところに道がある」という事実であり、それをたどった結果、「つながっている」ことから湧いた興味だった。 道は現在のみどり市…