自転車旅CAFE

自転車を中心とした、旅のエッセイ

自転車紀行

千葉里道散策から海へ(Jan-2019)

千葉市というところは県庁所在地であり政令指定都市であり、それでいながらふんだんに自然や里が残っている市だ。さいたま市だって見沼田んぼっていう自然と里を残した場所があるといえばそうだけど、規模とその深さが違う。 里をゆく道をたどって行こう。そ…

線路沿いを自転車で散策する

列車に乗って窓の外を眺めていると並行する小道に興味を覚えたりする。それは輪行しているときだけじゃなくって、鉄道旅をしているときももちろん、ただ用事があって鉄道に乗っているときも。さすがに日々の仕事で使うような通勤の電車はさておいても、窓の…

栃木県南の眺望と駅前ラーメン(Jan-2019)

好きな駅で降りるっていうのは気分がいい。 もちろん輪行サイクリングは汽車旅や駅を目的にしているわけじゃないから、毎回毎回好きな駅を選んで降りるってできるわけじゃない。駅などサイクリングのルートによって決まるのだから。 今日は、好きな駅で降り…

つくば道・八郷(Jan-2019)

参詣道づいているわけじゃなくたまたまなのだけど、つくば道に行ってみようと思った。道はふもとの北条のまちから一里、4キロで中腹の筑波山神社に至る、江戸時代の参詣道である。 さらに今日は筑波山系の縦走ルートに行ってみようと思ってた。 つくば道か…

中伊豆南下縦断(Jan-2019)

国道414号がふたつに分かれる。直進は現道・新天城トンネル、左は旧道天城隧道だ。その分岐で静かな坂道の旧道を見上げた。今日は旧道をあきらめることにする。そう決めた。天気が悪いこと、寒いこと──。行けないことはないと思う。少しだけ残念、でもお…

愛知・三重へ(その2)(Jan-2019)

(その1から続く) 僕自身がルート作成に関与しないサイクリングをするのはいつ以来だろう。今、ガーミンに表示させているルートは、今回の旅のきっかけになった、ひみよし (id:himiyoshi)さんが作ってくれたものだ。なんだか新鮮。ただ、自分で引いていな…

愛知・三重へ(その1)(Jan-2019)

(その0から続く) 午後1時。 武豊駅で僕は自転車を組む。 駅は、終着まで乗ってきた少しの客がいなくなってしまうと、僕と、迎えでも待っているのか庇の下でずっと立っているおじさんとのふたりだけになり、車通りもまったくないから、いたって静かだった…

烏山から日立へ(Dec-2018)

橋は周囲に類を見ない。町のシンボルに思えた。周囲からは浮くほどのテンプテーションさえ放つ斜張橋が高く、架かる那珂川をのぞき込むとすくみそうだ。路面でそんなに高いのだから、橋を支える真っ白な主塔は果てしなく高かった。それがまたシンボル然とし…

上総内陸から竹岡ラーメンへ - 後編(Dec-2018)

(前編から続く) 引いたルートの道がなかったから、僕らはそこにある案内標識──と呼んでいいものなのだろうか──にしたがって右に下ることにした。これから向かう養老渓谷の文字がそこに書かれていたからだ。左側なんか読めやしない。左側の字を当てようとO…

上総内陸から竹岡ラーメンへ - 前編(Dec-2018)

僕が前を走るO君の背に投げた言葉は向かい風にかき消されてしまったみたいだ。もう一度タイミングを狙って叫ぶ。「この先の橋を渡ったところで写真撮りたいんだけど」「なんすかあ?」 声の切れ端だけは届いたようで、要領は得ないんだろう、聞き返してくる…

伊豆大島三原山、あと海岸線とか(Dec-2018)

そういえば天気予報を追跡してなかった。 東京・竹芝に行った。船が取れた。そのまま乗った。 朝になって、東京都大島町の予報がくもりマークになっていることを知る。それまでの週間予報じゃずっと晴れマークだったのに。 今回は島を一周するつもりがないか…

東武矢板線跡・荒川源流(Nov-2018)

もともと車内の暖房は弱くて輪行中もずっと寒いと感じていた。でもいざ駅のホームに降り立ってみるとそれどころじゃなくて、その空気に震えが首筋から足の先へ一瞬で駆け下り、この先の一歩を踏み出すことさえためらうほどだった。冬がいよいよ来たんだと思…

身延山久遠寺とみのぶまんじゅう(Nov-2018)

高速を飛ばす。快適に。 圏央道から中央道へ。日曜日の午前中、下り線は快適に流れていた。 ◆ そもそも知人夫妻との用があった日だった。しかし知人奥さんの親戚に不幸があり、ふたりは急きょ奥さんの実家のある鳥取に帰ることになった。予定は延期すること…

熱海峠・駿河湾(Nov-2018)

熱海峠に行こう。 行先に伊豆方面を選択した自分の行動を客観視すると、寒くなってきた、冬が近づいてきたんだなと思う。寒さに弱い僕は、寒くなると暖かい(と感じている)土地を目指すようになる。もとを正せば今日は、手持ちの小田急株主優待乗車証を使い…

都沢林道・前日光牧場 - 後編(Oct-2018)

(前編から続く) 気楽さとはなんだろう。突き詰めるなら単独行動(ぼっちスタイル)に行く着くのだろうし、じっさい僕は大半がそうだ。周囲に気づかいを持って、そのぶん自分の興味をそぎ落としながら続ける旅は、僕の本質じゃない。本来の目的を手に入れら…

都沢林道・前日光牧場 - 前編(Oct-2018)

東武線のローカル系統はまったくのんびりしている。桐生線の相老(あいおい)駅へ行こうと、裏技的小泉線経由──たいていの乗換検索で単純に検索しても出ないルートだ──で効率的に乗り継いで来られたのに、太田駅でかれこれ15分以上停車している。やれやれ…

下仁田街道・妙義山(Oct-2018)

朝の高崎線は高校生でいっぱいの列車だった。熊谷で勤め人の恰好をした人々が降りていくと制服姿ばかりが残り、深谷、岡部、本庄とひと駅ごとに下車していく。そのひとつ、本庄駅で僕も制服に交じって降りた。 自転車を組み上げていると、臑(すね)を舐めん…

三境林道・細尾峠(Oct-2018)

自転車を買い換えた。 クロモリのフレームは、ラレーの自転車があるのだけど、ここ最近家人が乗ることが増えてきて(もともとそのつもりであったので、僕にはサイズが小さい)、きちんと用意しないといけないなと思っていた。 自転車にこだわりを持たない僕…

鵜の岬・花貫渓谷・五浦海岸(Sep-2018)

茨城の海ってどんな海だろう。 僕が知るのは、大洗、阿字ヶ浦。ずっとむかしに海水浴で行った場所。砂浜にだだっ広い太平洋、都心から近い海水浴場よりも断然すいているのだけど、華やかさは控えめでどことなしか寂しさがある。そういえば学生の頃、学校で知…

里の道、浦の道/房総半島サイクリング(後編)(Sep-2018)

(前編から続く) 海編、である。 今日の旅のステージを「山/里の道」から「海/浦の道」へ切り替えよう。意識や旅との向き合いかただ。物語の転換点であり、大切なことだ。できるだけ明確に、スイッチを切り替えるように、パチンと。 切り替えはわかりやす…

里の道、浦の道/房総半島サイクリング(前編)(Sep-2018)

夕暮れの、東の海もいいものだ、と思った。 もうなにもさえぎるもののない大海原は太平洋。ハワイ諸島かアメリカ大陸か、そこへたどり着くまでの果てしのない海。 外房の海である。 赤みがかった空は西の大地の上、海はせいぜい防波堤や止められた漁船や波間…

国鉄白棚線・御斎所街道(Aug-2018)

もともと新潟の頸城(くびき)地区に出かけようと思っていたのだ。友人のUさんの夏サイクリングのようすを追っていたら、新潟の水田と海を見たくなってしまったから。上越線の石打駅から日本海・柏崎の海まで行くルートを引いて準備までしていた。それは国…

新雛鶴、初狩駅、饅頭あきらめ洋食あきらめラーメン(Aug-2018)

新雛鶴(ひなづる)トンネルで雛鶴峠を越えていく山梨県道35号は、上野原と都留を結ぶ道である。 なかなか脚光を浴びない道だ。 国道20号甲州街道の山ひとつ南を、並行して東西につないでいる。 僕がこの道へやってきたのは、十数年ぶりである。 そのと…

2018夏・東北/Day3五所川原-八戸#2(Aug-2018)

(Day3#1からつづく) (本日のマップ) (GPSログ) 十和田湖畔、子ノ口(ねのくち)での自動車の台数、人の多さにはびっくりした。 少なくとも僕がたどってきた、滝ノ沢峠から御鼻部山(おはなべやま)展望台経由の国道102号は、車もオートバ…

2018夏・東北/Day3五所川原-八戸#1(Aug-2018)

(Day2からつづく) 竜飛崎を取るか三沢を取るか──。 昨日五所川原のホテルに投宿したとき、僕はサイクリングを続けるための材料をふたつ持っていた。どちらのルートにするか、それによって取るべき宿が決まる。 竜飛崎は6年前のリベンジといっていい。…

2018夏・東北/Day2東能代-五所川原#2(Aug-2018)

(Day2#1からつづく) (本日のルート) (GPSログ) 「もうすぐ来るんかい?」 国道101号からサイの河原と書かれた標識を見て、どうやら海側に道がありそうだと踏んだ僕は、左に分けた細い道を選んで進んだ。そこにはちいさな踏切と、カーブの…

2018夏・東北/Day2東能代-五所川原#1(Aug-2018)

(Day1からつづく) 秋田のホテルで朝食を食べていた。朝いちばん6時30分からの食事。今日はまず東能代まで輪行で移動する。7時28分発弘前ゆき。食事を終えて、ほとんどは済んでいるけれど最後の荷物をまとめ、チェックアウトし駅まで行く。そう時…

2018夏・東北/Day1#2米沢-秋田(Aug-2018)

(Day1#1からつづく) 今日の予定は輪行で秋田まで移動すること。あす一日、JR五能線に沿った日本海沿いを自転車旅するつもり。そのために秋田のホテルを取っていた。一週間前から天気予報を何度も見返し、秋田県から青森県への日本海沿いの町々は好…

2018夏・東北/Day1#1檜原湖-米沢(Aug-2018)

(Day0からつづく) むしろ朝が遅いほうだったのかもしれない。 早稲沢浜キャンプ場は檜原湖で盛んな釣りの出艇場のひとつでもあった。そして僕がテントからのそのそとはい出した5時30分には、みな湖上に出ていて、残っている船などなかった。 天気の…

2018夏・東北/Day0檜原湖サイクリング&キャンプ(Aug-2018)

目の前にニンジンをぶら下げられると、かえって手を出せないものだ。 今年の仕事はいわゆるお盆週間の一週間がまるまる休みになった。長い休みに慣れていないってこともないはずだけど、さてどうしたものかと悩むばかりになった。旅に行くんだと家族に早々か…