自転車旅CAFE

自転車を中心とした、旅のエッセイ

ルート作家の部屋

林道 桟敷山線

群馬県嬬恋村から地蔵峠に向かう県道94号を上っていたとき、見慣れた山吹色の標識が目に入った。──林道である。 それは、徐々にきつくなってきた上り坂はマイペースで進みたいというセルフ・マネジメントを裏切ってまでも気になる、林道の入り口だった。僕…

米と水を俯瞰する - 魚沼スカイライン

やはり出かけたのは夏だった。そのときも夏がいいと思ったに違いない。記録を探すともう5年前の2012年のこと。 そもそもこの道を目的に出かけたわけじゃなかった。へぎそばを食べに行こうと思ったのだ。それまでは魚沼盆地でばかり食べていたへぎそば、…

安倍峠 - 静岡・山梨県境

僕が行きそびれてしまった場所だ。 行きたいと思った。しかしアプローチが簡単じゃない。JR身延線の身延駅、そこへ行くには半日輪行だ。 だから、いつにしよう、そのうちに、といつも後まわしにばかりしていたのだ。 道路は林道豊岡梅ヶ島線という。山梨と…

西伊豆スカイライン・西天城高原道路

西伊豆は、あえてその魅力を取り上げて掲げる必要などないと思う。 なぜなら、まず第一に西伊豆は誰にとっても魅力的な場所となりうるのが明確だから。「ずるいよこれは、こんないい条件がそろっている時点で抜きんでてるんだから」と思わず口にしてしまうほ…

JR只見線に沿って

只見線の全線が、再び手をつなぐことはあるのだろうか。 そう、長いこと思い込んでいた。 ──あるのだ。 2011年の新潟・福島豪雨によって大きな影響を受けたこの路線は今もなお、只見駅と会津川口駅のあいだが不通のままだ。日に何本しか走ることのない閑…

富士山スカイライン

富士山スカイラインという名は愛称であり通称、正式には表富士周遊道路というのだけど、どうしたって通称のほうが通りがいいし、この道路の構成から言っても「富士山スカイライン」であるほうがいいように思う。 それはこの道にふたつの区間があるから。 ひ…

野反湖分断国道の最果て

分断国道をご存じだろうか。 日本にいくつかある。本来は一本の道路なのだけど、道路をつなぐことができずに、しかしながら双方向から同じ国道番号で届かない空中ブランコで手を伸ばすように、プツリと切れている道だ。 そのほとんどが急峻な山を越えること…

三浦半島海岸線めぐり

三浦半島はこんなにも坂が多いのか──海岸段丘で切り立った半島は丘と断崖で海に張り出している。車で渋滞する主要道路をはずしてゆくと、細く、くねくねと折れ曲がった急な坂道ばかり。上って、下る。また上る。 三浦半島の古くからの沿岸集落は、海岸レベル…

渡良瀬遊水地と太平山謙信平で関東平野の広さを体感(栃木県・埼玉県・群馬県・茨城県)

渡良瀬遊水地は、ここが関東地方であることを忘れてしまう、広大な空間。その中の谷中湖は、沿岸に周遊する広い道路がめぐり、車は通行止め。ウォーキング、ラン、自転車からインラインスケートやクロカンスキーの練習の人まで、思い思いに楽しめる場所。自…

房総の里山を堪能する(千葉県)

千葉県は、里みちと呼ぶにふさわしい小径(こみち)が多く残っている。都市部はさすがに区画整理の波に追いやられているけれど、それでも千葉市にだって多くの里みちが残っているのが驚きである。 このルートは安房の内陸を横断する旅。 保田から鴨川という…

外房海岸線を飽きるまで

外房は、その海岸段丘の入り組んだ地形が見せる構造美と、ただひたすら果てしない、行きつく先のない太平洋の大海原が見せる、自然の大きさに尽きる。 が、それだけじゃない。 なんだろう。伊豆半島や三浦半島も同じ海岸段丘の入り組んだ海岸線ながら、独特…

ルート作家の部屋

このわたくしをどういうわけかルート作家とかルート職人と呼ぶ方々がいて、プランでもじっさいに走ったところでもいいので、紹介してほしいっていうリクエストもいただいていました。せっかくだからその名も借りて、いくつかここで披露していけるよう、集め…