自転車旅CAFE

自転車旅を中心とした紀行文、紀行小説

2018-05-01から1ヶ月間の記事一覧

スミマセン、達成感ってないんです……

タイトルそのまんま。自転車に乗って誰もが口にする達成感。これが僕にはないのです──。 きつく長い坂を上って峠にたどり着いたとき、自分じゃ走ったことのない距離をロングライドしたゴール、ひとりじゃとうてい難しい制限時間のライドを仲間と助け合いなが…

草木ダムとわたらせ渓谷鉄道(May-2018)

しんどくなるほどの熱が出たのはいつぶりだろう。数年前にり患したインフルエンザ以来かもしれない。たぶん微熱はしょっちゅう出している。僕はどうやら熱が出ていても気にしないか、あるいは気づかないでいるから、微熱のときはふだん通りにすごしているの…

安倍峠は通れる!?

かつて、行きたいまま行きそびれた場所として安倍峠の記事を書いた。 もう何年になるだろう。「規制解除未定」を掲げたまま通行規制に入ってしまった。自分自身の記事をひも解けば、2011年とあるから、もう7年になるんだ。 静岡県の梅ヶ島と山梨県の身…

炭焼平山林道(May-2018)

ふだんの暮らしが関東平野のまんなか、市内に標高差もなければ坂道などひとつもない、平皿のうえのようなまっ平らの越谷という土地にあるものだから、山のなか、斜面の途中で農業がふつうに営まれていたりすると驚愕するんだ。農業機械は山の急斜面でバラン…

都内、早朝

朝の5時台、東京・中央通りを走る。 上野、秋葉原、神田から日本橋の各町をへて、京橋、銀座へ。 休日のこの時間は穏やかだ。そしてコンクリートの街なのだと認識する。ふだんなら人や車の量と、それらの分子運動のような全方位への不規則な動きがあるもの…

輪行で、降りる駅、乗る駅

輪行でどこかの駅までアプローチしてサイクリングをするのは、いろんな土地を走りたいから。遠い土地であれば、そこまで走っていくことに無理があったり、それで時間や体力を費やしてしまうわけで、走ることができない場所が輪行によってサイクリング可能な…

路面電車

先週、三遠をサイクリングしたとき、宿泊したのが豊橋。 駅前に出てみると、路面電車が走っていた。 地元の私鉄、豊橋鉄道が走らせているらしい。「路面電車に乗ってきたい」 と、僕はこの旅をともにしていた妻にいった。「どうぞ、どのくらいの時間?」「1…

三遠自転車旅#2浜名湖編(May-2018)

渥美半島でのサイクリングから豊橋で一泊したのち、7時半にチェックアウトを済ませた。国道1号を車で東へ向かう。豊橋のまちは、混雑する車に交じって、路面電車が車線中央部を走っていた。国道1号を走る唯一の路面電車だそうだ。 子供の日、まちを離れ農…

三遠自転車旅#1渥美半島編(May-2018)

どうも気が乗らない。 こんなに遠くまでやってきたのに、自転車に乗る気力が湧き上がってこない。 ◆ この連休、妻が年に数回の自転車に乗る宣言をしはじめ、あわてて知恵を絞って宿泊先も確保できたのが三遠地域だった。二日間の日程で、ひとつは渥美半島を…

出発/自転車を積んで

この連休、自転車に乗る、と妻がいう。 あわてて、行き先を考えて、あわてて、泊まるところを探す。 取れた。 今度はあわてて、ラレーの確認、調整。2台の自転車を準備した。 ◆ あす、渥美半島を。あさって、浜名湖を。そんなプラン。 天気、荒れなければよ…

房総林道カフェ(Apr-2018)

「場所によっては滑落しかねないですから、危ないと思うより前に降りて押しましょう」 「逆にロードでよかったって思ってます。マウンテンだったら調子に乗って、道を外してしまってますよ」 グラベルでも、シクロクロスでもない、純粋なロードバイク。スリ…

湯田中自転車紀行(5)/番外編:輪行旅のたのしみ

自転車の旅を終え、解体した自転車を袋に詰めた。あとは帰るだけ──。 ほくほく線十日町駅から2両編成の列車に乗った。高性能の電車は軽快に飛ばし、魚沼山塊を長い長いトンネルで直角に、最短距離で貫いていく。僕が自転車で走れば、たくさんの時間と労力を…