自転車旅CAFE

自転車旅を中心とした紀行文、紀行小説

自転車雑感

縁日? ここで?

先日もみじロードのサイクリングの折、僕がオプションプランとして組み入れさせてもらった場所があった。もっともメインはもみじロードと館山北条海岸だったので、それらを外さずに行ける余裕があったらっていうオプショナルツアーだった。 沢山(さわやま)…

クロモリ自転車に乗り始めて一年がたった(やっぱりClarisで組んだ自転車)

およそ去年の今ごろだったと思う。僕が乗るブルーのクロモリが手もとに来たのが。僕は記念日とかすぐに忘れてしまうきわめて評判が悪い(特に女性から)タイプなので、それが何月何日だったのかもう覚えていないけど、確か9月の終りとか10月のはじめとか…

荷物を背負うこと、自転車に下げること

この夏、蔵王を旅してきた。蔵王エコーラインを走って、宮城から山形へ抜けた。 しかしこの坂が上れなかった。自分でもびっくりするくらい。もう少し何とかなるんじゃないかって、そのときも、あとにも思った。でも、上れなかった。そのときのことはよく覚え…

自転車で挨拶するということ

自転車に乗って、自転車とすれ違うと、挨拶をすることがある。僕はたいてい会釈しこんにちはというか、手を挙げる。極度の人見知りの僕がこういうことをするのだから、知らないうちに体にしみついているのかもしれない。 林道なんか行くと、自転車はおろか、…

この自転車で砂利道行くんですか?

僕は自分の自転車をロードバイクと呼ばない。速く走らないし競技もしない。レースはもちろん、ブルベもイベントも出ない。クラブに入ったりチームを組んだりすることもない。人と走ることもあまりないうえ、人と走ることに慣れていない。手信号とか出さない…

眠いから帰って寝る

土曜日はいわゆる「降る降る詐欺」で、確かに夕方多少の雨に見舞われたけど、考えてたサイクリングには行ける天気だった。家のことと、いつでもいいのだけどいつかやらなきゃならない付き合い系社交辞令系の用事を済ませ、結局夜になった。 土曜日が悪くて日…

自転車に乗らなくていい日

週が明けると早速週間天気予報を見つつ次の週末はどうしようなどと考えはじめる。予報が晴れで、確度が高ければ、心配なく行きたいところをチョイスする。理想的な週の過ごし方だ。しかしながらそんなハッピーなことなどむしろまれで、天気に恵まれないこと…

クロモリ自転車と木製バット

ああしかしこの前の週末サイクリングはいったいどうしてしまったというのでしょう。走ることができなくて嫌な疲ればかりがたまってしまって。サイクリング自体は楽しかったのに、走ることを途中で断念せざるを得なくて行程を切り上げてしまうことになり、本…

情報収集

週末のサイクリングに一緒に行きたいと声をかけられ、僕はもちろんどうぞ、一緒に行こうと答えた。自分の子どもとほとんど年の変わらない青年に一緒に行きたいといわれるのはどう頭をひねったって不思議なことで、その動機にたどり着けないのだけど、せっか…

寒がりシューズカバー

冬、シューズカバーが手放せない。これを靴の上にかぶせるということは、面倒で大変なばかりだけど、手放せない。仕方がないよ、寒がりなんだから。 そんなわけで冬になれば引っ張り出して使っているシューズカバーがいよいよぼろぼろになってしまった。いや…

ルートという物語をときには完全享受してみよう

国道を、全線走ってみようと思った。 ──いや、今に始まったことじゃないし、国道県道含めて何度かやったことがある。 また、あらためて思った。 ◆ もともと僕は自転車で走ることと同じくらいルートを作ることが好きで、いい過ぎかもしれないけれど、作ったル…

りんりんスクエア土浦

つくば道にサイクリングに行った日、輪行下車駅を土浦にしたので、りんりんスクエア土浦なる施設に立ち寄ってみた。 りんりんスクエア土浦とはいわばサイクリング拠点となるサービス施設で、去年ウェブやツイッターで名前を目にする機会が多かった。 てっき…

海を渡る道

この前、日立に向けて走ったとき、もともとは計画していたルートがあった。 国道6号、日立バイパス。 この道である。 日立に着いて、駅までのアプローチに、わずか1キロ余りの遠回り。 でもじっさい走ったその日のサイクリングは、途中何度も止まっちゃ、…

日の沈まない海という風景

僕が自転車で走るルートを作るとき、いつもストーリィを見立てて引いている。小説を書くように、と何度かここで書いたかもしれないけど、そんな感じ。ただ小説と違うのは、ストーリィが、自分が作り上げたものですべてじゃないという点。引いたルートがすべ…

寒さとウィンドブレーカーとカメラと

いつもいつも寒いときの服装は悩んでばかりで、何を何枚どう着るのかをぎりぎりまで決められないでいる。これが暑い夏だったら1パターンしかないからお気楽このうえないのだけど、ひとたび長袖が必要になると事前準備がままならなくなる。寒いのが平気な人…

サイクリングと時計

サイクリングに出かける日は、腕時計をしていない。 むかし、好きで使っていたスウォッチのクロノグラフを自転車に乗っていて壊してしまってから。 確信ではないけど、自転車のハンドルから手を通して伝わる振動のせいだったって思ってる。ほかに記憶にない…

安物ヘルメットでも割れてくれた

細尾峠──栃木県の日光と足尾を結ぶ、旧国道122号の峠道。 久しぶりの大転倒だった。 長い長い峠道──と、日光・足尾の両入口にそう書いてある──の12キロのあいだ、車もバイクも自転車も一台も通らなかった。ひとりの人ともすれ違うことはなかった。 足尾…

ハンズ・アップ

自転車とすれ違うとき、挨拶を交わすことはよくある。 地方に行くほど、旅の色が濃くなるほど、その友好度親密度が増す気がする。 簡単な会釈、それからこんにちはと声に出して挨拶。旅先だとオートバイとも挨拶を交わすこともある。サムズ・アップ、オート…

バッグはいいけど荷物がね

大容量サドルバッグの出現って、ちょっとした革命だった。 それまで宿泊をともなうサイクリングの場合、①シートポストキャリア+10L程度の積載バッグ、あるいは②リュックだった。 やっぱり宿泊込みの荷物をリュックやザックで背負っていくのはしんどくて…

時刻表とミニマムパッキング

8月、東北旅行に出かけたとき、輪行で移動しようと考えていたJR奥羽本線が不通になっていた。前週の大雨で真室川と院内のあいだで運転ができなくなっていたのだった。 僕はそんなことなど知らず、のこのこと計画ひとつで米沢駅にやってきて、輪行の用意を…

買い増したものリスト

この夏の東北旅。 旅は三日目、日本海沿い国道101号線を北上した日。 早いうちからチェーンがきしみ始めていた。ペダリングに合わせて乾いた金属のこすれ音がする。 僕はドライ系の潤滑油を使っているのだけど、それがこの日にして乾いてしまったみたいだ…

高所恐怖症

高いところがどうしようもなく苦手だ。 そういえば高所恐怖症って言葉は一般的なれど、その感覚ってみな一緒なんだろうか。 僕の場合は全身がぞくぞくし、そして力が入らなくなる感覚だ。よくいう足がすくむっていうのも、この結果のひとつだと思う。痛いと…

小田急線と輪行待ち

秦野や渋沢、松田へ向かうときは小田急線を使う。小田原に行くなら東海道線を使っちゃうけど。 でもロマンスカーには乗らない。僕が目的とする駅には止まらない列車が大半だし、なにより輪行袋を置く場所が極端にない(いや、まったくといっていい、このロマ…

僕の自転車はロードじゃない

本来ロードレーサーっていうのは競技をやるための専用自転車であって、競技をやらない自転車をロードと呼ぶのはおかしい。そもそもロードバイクなんていう乗り物はなかった──。 と見かける。方向性としては批判的に。苦言というか。 とかくカテゴライズをし…

スミマセン、達成感ってないんです……

タイトルそのまんま。自転車に乗って誰もが口にする達成感。これが僕にはないのです──。 きつく長い坂を上って峠にたどり着いたとき、自分じゃ走ったことのない距離をロングライドしたゴール、ひとりじゃとうてい難しい制限時間のライドを仲間と助け合いなが…

安倍峠は通れる!?

かつて、行きたいまま行きそびれた場所として安倍峠の記事を書いた。 もう何年になるだろう。「規制解除未定」を掲げたまま通行規制に入ってしまった。自分自身の記事をひも解けば、2011年とあるから、もう7年になるんだ。 静岡県の梅ヶ島と山梨県の身…

都内、早朝

朝の5時台、東京・中央通りを走る。 上野、秋葉原、神田から日本橋の各町をへて、京橋、銀座へ。 休日のこの時間は穏やかだ。そしてコンクリートの街なのだと認識する。ふだんなら人や車の量と、それらの分子運動のような全方位への不規則な動きがあるもの…

碓氷川・九十九川サイクリングロード

高崎駅から西へ、和田橋を渡ったところからサイクリングロードへ入った。 碓氷川・九十九川サイクリングロード。 江戸川や利根川とはちょっと雰囲気が違う。少なくともトレーニングとか高速走行とか、そういう造りじゃない。散歩している人とか犬を連れてい…

寒くなったら行くところ

急に寒くなった。秋をどこかに忘れてきてしまったみたい。 ちょうどいい気候で走れる時期だからとても楽しみにしてたのに、哀しい気持ち。 季節が駆け足で行ってしまうことで紅葉が見られなかったとしても、それはそれで僕はかまわないのだけど──もちろん、…

8速であること、下位コンポであること ─クラリス(Claris)その後─

もともと105が付いていた完成車の自転車だった。10速時代の5600系。 カーボンフレームで105が付いてっていう、時代で言えば「一般ユーザーにもカーボンの自転車を」の走りのころだった。だから、「でもカーボンなんだから105くらいから始めな…