自転車旅CAFE

自転車旅を中心とした紀行文、紀行小説

むかしのライトにしています

 一時期自転車のヘッドライトを小ぶりのライトにしていた。

 はやりのUSBから充電するタイプで、小さいわりにかなり明るい。充電も、パソコンを使っているさいちゅうに思い出したら挿しておけばいいから気楽だった。


 ある日、走っているときにライトが消えた。

 きちんと充電していなかったというつもりもないのだけど、やっぱり充電されていなかったのかな。LEDを使っているライトって、むかしむかしのハロゲン球なんかみたいにだんだん暗くなったりしないから、頑張ればまたつくとかなくて、消えたらもうそれでお終い。

 これって何もできないんだね、とそのときになって初めて気づいた。


 それまで使っていたライトって乾電池を使うタイプだったんだ。じっさいに入れているのは充電式のニッケル水素電池だけど。それはもうずいぶんむかしに買ったもの。

 乾電池だから電池切れになったらコンビニでもスーパーでもいい、見つけて買ってくればいい。使われるのは単三型だから、乾電池を売っている店で置いてないことはまずない。


 USB充電式は切れたら充電する以外、手の出しようがないんだ。当たり前って言えばこんな当たり前のことないほどなのに、盲点だった。──僕だけか。

 電池って意外にいろいろなところで売っていて、コンビニやスーパーじゃなくたって、百均にもあるし、もちろん家電店にもある。駅があれば売店にも売っているし(駅の売店って百貨店って言っていいよね)、町の商店、ヤマザキショップとかだって売ってることが多い。

 そんなことを考えてたら、やっぱり乾電池式のほうがいいなあって思い始めて、むかし使っていたライトを引っ張りだしてきた。



 百パーセントお任せしているわけじゃないけど、最近GPSマップへの依存度が高くって、地図は持たないわ、引いたルート以外の道路を頭にインプットしないわって、かつての自分じゃ怒り出すんじゃないかってほどルーズになってきてる。きちんと調べて他の道路や代替手段、近隣の地理を頭にインプットしているときならまあ切れても何とかなるけど、土地勘のない場所で事前インプット情報もないときにGPSマップの電池が切れたりしたら大変だ。

 これもまた乾電池。僕のGPSマップはガーミンのeTrex30っていうモデルで、乾電池を使ってる。ライトと同じようにふだんは充電電池を使っているけれど、一度出先で充電が切れてしまい、近くにコンビニがあったんで事なきをえた。このときに乾電池式でよかったなって思った。


 そんなわけで、ガラは大きいけど、むかしのライトで走ってる。