2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧
今や携帯電話を持って歩くことは当たり前になってしまった。特にサイクリングや旅に出ようとするなら絶対的携行品と言える。サイクリング時の持ちものを示したサイトでも必ずそうなってる。 携帯電話が普及することで公衆電話の数など激減してしまったし、電…
宮沢賢治に傾倒したことがあったわけでもなかった。だいたいイーハトーブって言葉が賢治によって作られたものと知ったのがわりと最近で、この岩手の内陸地域で主に観光目的で使っている、何らかの意味のある言葉なのだろうと勝手に思い込んでいたし、その意…
台風が来るというのだ。 上陸するというのだ。 進路は北西に向いていて、中国大陸へ向かうと言っていた予報が、木曜日になって「朝鮮半島で進路を東に変え、日本列島へ向かう模様」と告げた。 もともと日光か那須あたりでオートキャンプをしつつ、自転車を持…
S君の真新しいキャノンデールはまぶしくて、ほれぼれする恰好よさで、好天のもと、輝きを放っていた。ずっと関東平野の坂のない道を北上してきて、最初に現れた坂は太平山への林道で、一本道だから思う存分走っていいよって言うと、彼はクイックイッと軽快…
(その1からつづく) 群馬県嬬恋村から地蔵峠に達した県道94号はここ地蔵峠でピークを迎え、長野県東御市に向かって下っていく。しかし僕の引いたルートはここで終わりではなく、さらなる上り坂に臨むことになっていた。地蔵峠から東に分ける湯ノ丸高峰林…
群馬県嬬恋村から地蔵峠に向かう県道94号を上っていたとき、見慣れた山吹色の標識が目に入った。──林道である。 それは、徐々にきつくなってきた上り坂はマイペースで進みたいというセルフ・マネジメントを裏切ってまでも気になる、林道の入り口だった。僕…
もう20年かそれ以上前になる。スキーをやっていた。当時はそれこそ大人のたしなみじゃないけれど、誰もがやっていた。そういう時代で、選べるほど趣味やレジャーが多様じゃなかった。だから冬になると休みを見つけてスキー場へ出かけていた。 あるとき僕は…
今季の18きっぷ最後の旅は、吾妻線に出向いた。自転車を輪行し、終点の長野原草津口まで乗った列車は、銀色の211系だった。 吾妻線に乗ったのも久しぶりだったけど、高崎にやってきたのも久しぶりだった。輪行で下り始発の高崎線に乗ると、すぐさま信越…
一時期自転車のヘッドライトを小ぶりのライトにしていた。 はやりのUSBから充電するタイプで、小さいわりにかなり明るい。充電も、パソコンを使っているさいちゅうに思い出したら挿しておけばいいから気楽だった。 ある日、走っているときにライトが消え…