自転車旅CAFE

自転車旅を中心とした紀行文、紀行小説

Claris(クラリス)にしてみて

 二週間がたった。

 二週間なのでたいしてたったわけじゃないし、そんなに乗ったわけじゃないけど、調整もしつつなじみが出てきた感じ。

 もともとそれまで8速のSORA3300系を使っていたのだから、そう大きな変化はない。クランクセットもスプロケットもそのままだからギア比のすべてが一緒。走り方に変化が出るものじゃない。


 大きく変わったのはブレーキ。いままでブレーキだけは5600系105が付いていたのだけど、これをいちグレード落としてティアグラにした。

 かつて語り部の言葉のように「ブレーキだけは105以上じゃないと」と言われていたけれど、それを打ち破ってティアグラにした。以前ここでも書いたけれど、もう一台ラレーのクロモリロードが手もとにあり、4600系ティアグラが付いている。これで伊豆や房総のアップダウンを走っても心配がなかった──少なくとも5600系105と同等かそれ以上だと思った──から、今回もこれでいいと選択したのだ。

 そのティアグラブレーキの自転車を持って、先週、山梨県の御坂峠から春日居町まで、標高1300メートルから300メートルまでのおよそ千メートルをひと息に下った。まったく問題はなかった。安心だった。ニュルっと効き始める5600系105に比べてカツンと効く印象もわりとすぐに慣れて、コツもつかめた。


 初め、どことなく落ち着かない感じのする変速系だったけれど、乗ってはワイヤーテンションを調整したりディレーラー可動幅を見なおしたり、そしてまた乗ってを繰り返して、しっくりくるようになった。

 万全だ。


 8速であることは変わらない。だからギアの選択肢も変わらない。街なかも乗ってみたし、山も上った。10速だったころから比べて、足りないギアの範囲はわかっていて、だからといって埋め合わせができないものじゃない。それも山でじゃなく、街なかで「ここのあいだが一枚ない」って感じるだけだから、僕のようなのんびり走るタイプにはほぼ問題にならない。

 変速はカチッと動作するんだね。

 これはクラリスもティアグラと同じように変わったからだろうか、それともリアディレーラーがこれまでのロングケージからショートケージに変わったせいだろうか。──両方かな。


 全般、ティアグラで組まれたラレーとの差がないように思える。僕くらいだと細かいタッチの差はわからない。

 コンポーネント全体がなじんできたら、またどんどん走りに行きたくなったよ。