自転車旅CAFE

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三浦半島海岸線めぐり

 三浦半島はこんなにも坂が多いのか──海岸段丘で切り立った半島は丘と断崖で海に張り出している。車で渋滞する主要道路をはずしてゆくと、細く、くねくねと折れ曲がった急な坂道ばかり。上って、下る。また上る。

 三浦半島の古くからの沿岸集落は、海岸レベルの狭い平地に小さく固まるように存在している。集落から集落への行き来は、一度丘に駆け上がり、また下るしかない。──多くのサイクリストは通り過ぎてしまう。


 今回のコースはそんな海沿いの小さな集落を巡ってみる。

 小さな港もあれば、猫の額ほどの砂浜海岸もある。ひとつひとつおとずれるのにいちいち丘のうえに上がらなきゃならない。丘のうえは大根とキャベツが大半だ。季節によるけれど、そんな畑ばかりの真っ平らな丘のうえからストンと落ちるように、海が見える。それが三浦半島の特徴的風景。


 浦賀の駅を出発して野比までの海岸線は、ロードも多い。街なかは交通量もあるけれど、久里浜の火力発電所を越え、トンネルを抜けてから野比までの海岸線は快走ルート。この僕でさえ飛ばしてみたくなってしまう道だ。

 野比から三浦海岸までの国道134号は渋滞しがちの道。時間が許すならここを早めに抜けてしまえるといい。

 三浦海岸で国道を離れ、県道で金田漁港を過ぎた坂道を上るといよいよ海岸段丘と大根、キャベツ畑が始まる。そして僕のルートは、多くのサイクリストに別れを告げる。

 道は狭い。飛ばしようもない。下りは転げ落ちそうだから下ハンでしっかりブレーキを握る。上ってくるときは立ち漕ぎせざるを得ない。

 漁港を見て、漁村のなかを抜ける。剣崎灯台にも寄ってみよう。きっと、誰もいないに違いない。わき道にそれるうえこんな入り組んだ先、自転車は入ってこない。車は置く場所がないから、車で来る人もいない。だからきっと、誰もいない大海原を眺められる。

 城ヶ島へ渡る城ヶ島大橋は有料道路だけど、自転車は無料。料金所のおじさんがいつも「いいよ~」と言い、手で合図をしてくれる。

 橋が渡ってしまうから印象が薄いけど、橋を越えながら風景を眺めていると、島なのだと実感する。


 三崎の漁港はいつ行ったって車も人も多い。朝市をやっているから早い時間から人はやって来る。昼だってランチを食べにやってくる。その漁港を眺めながら抜け、油壷の入り口から一度国道134号に出る。ここもまた時間によっては渋滞しているだろう。

 そこからすぐにわき道にそれ、初声(はっせ)に向かう。きっと三崎港から国道までの喧騒や渋滞から解き放たれるんだろう。三浦半島西岸の海にも降りてみよう。夕暮れどきをねらうのもありかもしれない。



地図

ルート(GPSies)


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(みどころ・立ち寄りどころ)


大浦海水浴場浦賀水道に臨む小さな海水浴場。

間口漁港:大浦海水浴場からつながるちいさな漁港と漁村。

剣崎灯台三浦半島の南東に突き出した剣崎に建つ灯台。ここと房総半島洲崎を結ぶ線が、浦賀水道と太平洋との境界線。

みやがわベーグル:三浦の食材を使ったベーグルとスムージーの店。

しぶき亭:サイクリストには有名すぎる城ヶ島の食堂。自転車で行くとサービスしてくれる。

三戸海水浴場:半島西岸の初声地区にある、相模湾に臨む海水浴場。