自転車旅CAFE

自転車旅を中心とした紀行文、紀行小説

小田急線と輪行待ち

 秦野や渋沢、松田へ向かうときは小田急線を使う。小田原に行くなら東海道線を使っちゃうけど。
 でもロマンスカーには乗らない。僕が目的とする駅には止まらない列車が大半だし、なにより輪行袋を置く場所が極端にない(いや、まったくといっていい、このロマンスカーってやつは)から。それに急行でも15分、20分くらいしか変わらないしね。

 

 朝、7時前。
 僕は新宿駅で急行を待った。
 本当なら地下鉄千代田線で代々木上原に行ってしまうのが楽ちんなのだけど、ここ最近(たまたまだと思うけど)、自転車がすでにたくさんいて、乗り込むことに苦労したものだから、始発の新宿駅にやってきてみた。週末の輪行状況リサーチも兼ねて。

 

 小田急電車の輪行場所は先頭車両。定番の乗務員室壁と、加えて多目的スペース(車いす・ベビーカーマークのところ)も先頭車両、いちばん前のドアの脇にある。最後尾も同様。小田急の急行は10両編成なので、1号車か10号車ってことになる。
 ただ最後尾車両の乗務員室壁は、町田あたりで車掌が車内巡回する業務になっているので、出入り口をふさぐ恰好はNG。

 

 

 そんなわけで僕は先頭の1号車に行ってみた。
 すでに輪行客がいる。3人。
 へえ、こりゃ多いわと驚き、さすがにダメだと僕は場所を変える。といっても遠くまで行くのもおっくうだから、先頭車両の別の扉。僕は置ける場所がいっぱいのときはさっさとドア脇に置くことに切り替える。

 

 電車が入ってきた。
 折り返しの急行は、まず降車側のドアが開き、それから乗車側のドアが開く。僕は乗りこんでドア脇に自転車を置いた。
 それから見ていると、先頭乗車位置に陣取っていた3人のうち、ひとりが乗らずにいる。どうするかと思ったら、きびすを返しホーム反対側の乗車口に陣取った。この次の急行は反対側のホームから出る。

 

 へえ、輪行場所確保のために電車一本待ちするってかあ。
 小田急の急行は10分に一本やってくるとはいえ、僕は他の路線も含めてやったことないなあ、輪行での電車待ち……。

 

 

 ひとりで輪行しているぶんにはドア脇でじゅうぶんだけど、仲間と輪行中に合流するような場合、乗務員室壁や多目的スペースを確保しておいて、あとで仲間が重ねて置けるようにしたいっていうのもわかる。そういえば小田急ってグループで輪行している人もよく見るしね。

 

 

 小田急の急行の場合、10両編成を6連と4連の連結で組成する場合もけっこうあるから、その連結部をねらうのもあり。この編成が来れば、両連結部にも乗務員室壁と多目的スペースがある。6号車と7号車のあいだになる。
 ただ、次の急行が10連で来るのか6連+4連で来るのかってわからないから、賭けになっちゃうけどね。そこをねらって10連編成が立て続けに着たら……、哀しいだろうなあきっと。

 

 いやぁしかしそうかぁ、場所確保のために電車一本見送るかあ……。始発の新宿駅で。

 

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