自転車旅CAFE

自転車旅を中心とした紀行文、紀行小説

碓氷川・九十九川サイクリングロード

 高崎駅から西へ、和田橋を渡ったところからサイクリングロードへ入った。
 碓氷川・九十九川サイクリングロード。

 

 江戸川や利根川とはちょっと雰囲気が違う。少なくともトレーニングとか高速走行とか、そういう造りじゃない。散歩している人とか犬を連れている人とか。自転車はどちらかというと通勤通学利用や、お買い物やおでかけ、そんなママチャリが主流みたいだ。終点の新後閑川橋まで行って、すれ違ったロードバイクは1台だったか2台だったか、そんなもの。歩道に吸収される箇所もあるし、のんびり走るのに向いたサイクリングロード。もっとも僕にはちょうどいい。

 

 空気が澄んでいれば、つねに妙義山浅間山を正面に見ながら走る。右手には榛名山。僕の住む越谷のような、ただただまっ平らの場所と違い、風景が変化に富む。こういうのはうらやましいなって思う。

 

 道の雰囲気だけじゃなく、舗装や路面状況からもスピードを出すことには向かない。特に後半は塗り固めたセメント舗装になる。見た感じ、ベニヤで囲って枡を造り、そこにセメントを流し込んで行く舗装方法のよう。だから左官コテのあつかい次第で路面の平坦さにばらつきができるし、構造上、等間隔に継ぎ目ができる。この継ぎ目をいちいち拾うから、ロードバイクには向かない。
 でも、この継ぎ目が楽しい。
 等間隔なものだから、これを車輪が乗り越えると、ゴトンッゴトンっていう。
 それはまるでローカル線の25メートルレールを走る列車のよう。踏轍音がリズミカルに聞こえる列車みたいに、自転車のタイヤが継ぎ目を刻む。

 

 子供のころだったらこれ楽しかっただろうなあ。
 きっとひとり電車ごっこの真似事をして、この道を走っていたに違いない。

 

 どこまでが碓氷川で、どこからが九十九川だったのかよくわからない。
 前半ずっと並行していた国道18号が離れれば、片田舎のなかを進むのどかな道。川べりや、それて畑のなかに入ったり、それをS字でくねくねと進んだり。

 

 気づけば終点。そんなに長くない。
 横川までつながっていてくれるとうれしいんだけどなあ。

 

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