自転車旅CAFE

自転車旅を中心とした紀行文、紀行小説

国道246号で行く、神奈川・静岡県境

 神奈川県の松田、山北から静岡県の小山、御殿場へ抜けるルート、つまりJR御殿場線にも沿った道は、今まで全く走ることなく避けてきた。それは国道246号しか道がなくなる区間があるからだ。

 これまではすべて御殿場線輪行をしていた。しかしながら、御殿場線の本数の少なさ、それに列車の混雑はいつも頭を悩ませた。

 人と一緒のときはおいそれと「国道246号を走りましょう」とは言えないけれど、今回、明神峠に向かうサイクリングに出かけたとき、小田急の新松田から走ってみようと思ったのだ。小田急が10分に一本、列車があるのに対し、1時間に一本、よくて二本の御殿場線とではギャップが大きすぎる。駿河小山までの20キロ弱、試しに国道246号を含めたルートを走ってみた。

 

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 新松田から駿河小山までのあいだで、2箇所ほど国道246号が避けられなかった。特に県境にあたる谷峨駅と駿河小山駅のあいだは以前より「ここはどうしようもないなあ」と思っていた場所だ。

 ちなみに駿河小山から先、御殿場方面は国道246号を使わなくてもルートを作ることができる。

 

 

 基本は並行する県道を利用する。72号や76号という線だ。これらも国道246号に吸収されてしまう区間があるので、そこが国道246号を走らざるを得ない区間である。

 

 まず①、松田から東山北への区間、松田町の庶子交差点から国道246号に入る。そこはこのような道だった。

 僕の感覚では走りにくいということはまったくなかった。一車線道路で広めの路側帯が続くので、自転車一台分のスペースは確保されている。よほど大きな車であっても、センターライン側にゼブラが引かれているので、そこを使ってよけてくれる。路側帯からゼブラまで含めるとけっこうな幅員がある。

 この区間は距離も短く、すぐに外れて東山北の町なかの路地へ入った。

 

 つづいて②の区間山北町谷峨駅入口の交差点から、県境を越えて静岡県小山町、白岩交差点までだ。そしてこちらは難関、トンネルと橋梁があるのが地図から読み取れる。

 谷峨駅入口交差点で国道246号に入り、ひとつ目の交差点、清水橋から国道は2車線になる。この2車線が路側帯もまったくない道で、走り始めてやれやれと思う。

 しかしながら僕が行く左側の車線にはほとんど車が入り込んでこなかった。なぜならほんの少し先に行ったところでまた、1車線に絞られるからだった。一度分流してすぐにまた合流するのは面倒、そんな心理からか車はその車列を乱さずみな右車線を走っていった。左車線へ入ってくるのはおおよそ他府県のナンバーだった。こういう車は車列の前に入り込もうとすごいスピードで走ってきたりするので、注意したほうがいい。

 さて1車線に合流したあと、迎える難関は新諸渕トンネルである。

 しかし合流後から道路幅員自体はそれほど変わらず、僕のいた左車線はゼブラゾーンになった。ここが広く、ゼブラのなかを走らせてもらった。新諸渕トンネルへはそのまま、ゼブラゾーンが続いていた。

 このゼブラゾーンのおかげで怖さもなく、快適とは言わないけれど走ることができた。途中からゼブラは右側(センターライン寄り)へ移ってしまう。走りにくくはなるが、追い越す車がゼブラ側へふくらんでくれるので、これも助かる。

 そのまま、白岩交差点までたどり着けた。

 結論で言うと、僕がこの区間を走った限り、まあ走れる。好んで走る道ではないけど、極端に忌避するほどでもない。御殿場線駿河小山まで輪行するのは嫌だなあとか、御殿場方面へ走って抜けてしまいたいなあ、でも246がなあと思うときでも選択できる。そんな道だった。

 

 あくまでも僕の感覚ではありますが、参考になれば。また、どうしても狭い箇所も多くはないもののあるので、慎重さはどうぞ忘れずに。